Miles Davis

1991/9/28はMilesが逝去した日。なので今日は没後15年の日になる。こういう日はやはりMilesを聴きまくるのだけど、例年の命日は大体『Sorcerer』か『Nefertiti』を聴いて、その後にエレクトリック期のものを聴くのだけど、今年は珍しくPrestige期のものを聴いている。

実はPrestige期のMilesは金の無かった頃に全部手放した後、殆ど買い戻してなかった。だけど7月に出た『The Legendary Prestige Quintet Sessions』をこの間買ってきて、今日まで眠らせていた。

本来なら未発表ライブが目玉になる。だけどとりあえず、久々にマラソン・セッションの音が手元に来たので、つい、懐かしくそのセッションを聴いている。『Kind of Blue』の完成された感触や、『Nefertiti』の、ジャズという枠だけに拘ってたどり着いたと思える究極の感じは求められない。だけど、ハード・バップという、曲とアドリブのせめぎあいの部分を突き詰めていこうとするこの時期のジャズの熱が伝わってきて、『Kind of Blue』以降の、演奏に熱を帯びても絶対に冷静なMilesとは違った部分が垣間見れたような気分になる。









Miles Davis 『The Legendary Prestige Quintet Sessions』




ちなみにマラソン・セッションというのは、Prestigeと契約中だったMilesが、Colombiaに好条件での契約を提示され、一刻も早くPrestigeの契約を終わらせるために、2回のセッションでアルバム4枚分の録音(『Cookin'』『Relaxin'』『Workin'』『Steamin'』)をした事を言う。だけどこのセッション、没テイクが少なく、実際には短時間で4枚分の録音をしたのだから、マラソン・セッションという言葉は似合わないような気がするんだけど。