Otomo Yoshihide's New Jazz Quintet

『Live in Lisbon』は、現在はONJOへと姿を変えてしまったONJQのライブ盤。ONJQ、或いはONJEの頃はライブを見てなくて少し後悔しているのだけど、このアルバムを聴くと益々そう思う。別にONJOがダメと言うわけではない。ただ、やはりオーケストラ編成と言うのは音が分厚すぎて、表現の仕方というのが硬直化する部分があるんじゃないだろうか? あの『Out to Lunch』をあまり気に入らなかった部分というのは、多分その事と関係がある。人数が少なければ当然音数は減り、音圧は下がる。だけど各々の奏者の個性は強調され、優れたミュージシャンを集めたこのバンドならば、少人数である方が演奏のスリル、スピード感ともに増す。『Out to Lunch』が『Out to Lunch!』のオーケストラ・バージョンである以上のものを感じ取れなかったオレにとっては、例えば『Live in Lisbon』の「Serean」の方が遥に刺激的。大友良英自身のBlogでも、もう1度クインテットをやってみる気持ちがあるという事が伺えるので、ONJOとは別働隊としてONJQというスタイルを再開して欲しいと思う。









ONJQ 『Live in Lisbon』




ONJQ名義のライブ盤は以前にも出ているので、『Live in Lisbon』はライブ盤としては2作目。そのうちONJOのライブ盤がdoubtmusicから出るみたいだけど、それとONJQのライブ盤を聴き比べてみれば、オレの言いたい事が少しわかってもらえるんじゃないかと思う。

ちなみにONJQ(or E oe O)のアルバムで1番好きなのは『ONJQ + OE』。こんな事を書くと、「オマエはわかっていない」と言われても返す言葉が無い・・・。