藤井郷子カルテット

昨年はタイミングが合わず一度も見れなかったからという事で、今年はとにかく見倒すつもりなわけで、昨夜、藤井郷子カルテットのライブをピットインで見た。

ところが昨日はやっと梅雨らしいというか、そんな状況だった事も災いして、今まで見た中で最も観客が少なかった。多分、キャパの三分の一程度の入りだっただろう。普段でも何故か満員御礼にならない不思議なグループだけど、昨夜だけはちょっと「これはダメだろ」と思ってしまった。

それでも、当たり前だけど演奏に手抜きは無い。それどころか、今まで見た中で、藤井のピアノは最も強い音だったと思った。田村のユーモアを携えたラッパ、早川の主張の強いベース、吉田の半端無いドラミング、も、いつものように繰り広げられて、さすがに今年3回目となると少し飽きるかと思ったけど、そんな考えは只の考え過ぎでしかなかった。

昨夜のサプライズ、は、なんと「Concierto De Aranjuez」を演ったことだろう。オレが今まで聴いてきた中で、このカルテットが藤井と田村以外の曲をやったのは初めてで、それがしかも「Concierto De Aranjuez」。だけど情けないことに、オレは聴いている間はそれが「Concierto De Aranjuez」だとは気づけなかった。もちろん、知っている曲だったし、聴いたことのある曲としてライブを見ていたのだけど、演奏後のMCで藤井がそのことを話さなければ、それに気づかなかったと思う。



これからはもう少し、曲というものを覚えようと思った。