Burnt Friedman / Jaki Liebezeit

David Sylvianの傑作『Blemish』のリミックス盤『The Good Son VS the Only Daughter』やNine Horsesへの参加により、その名前を度々耳にしていたBurnt Friedman。だけど、特にその中で彼が何をやっているのかわからなかったというか、あまり気にとめていなかった。ところがあのCanのドラマーJaki Liebezeitと組んで『Secret Rhythms 2』というアルバムが出ていて、まあまあCan好きの立場では、これに手を出してみたくなった。



『Secret Rhythms 2』に入っている音は、どちらかと言えばジャズだと思う。ただしそれは火花散るアドリブの応酬ではなく、整然とした音の中で、いくらかのアプローチを連ねていくといった感じで、昨今のヨーロッパにおける新しい潮流のジャズと同じ系譜で捉える方の音。例えばNikあたりの音と比べても、あまり違和感を感じる事無く聴く事が出来る。では、Friedmanならではの特徴は何か?というと、それは所々に入ってくるダブ的な要素だろう。ディレイやエコーを使ったダブのスタイルをここに持ち込んでいて、そこがともすれば聴き流せてしまうNik BartschやBugge Wesseltoftなどの音と違って流麗になりきれない為に、その音の印象は強く残る。