Paul Simon

基本的にあまり興味のある人ではない。だからアルバムを買ったのも、『The Rhythm of the Saints』以来16年ぶり。一応、『Graceland』ぐらいはそのうち聴いてみたいと思っているのだけど(そういえば、Simon & Garfunkel の『The Essential』は1年前に買ったな・・・)。今回、新作の『Surprise』を手にした理由は、Brian Enoがほぼ全編にわたって参加している事、Bill Frisellが参加している事(1曲だけだったけど)、ミックスがTchad Blakeだった事、の3点が重なっていれば、別にそれが誰のアルバムでも聴く。

はたして『Surprise』はどんな音なのか?、全然想像もつかないまま聴いてみると、確かにエレクトリックの意匠は感じるけれど、全体的に漂っているのは、良質なポップスの雰囲気だった。そしてEnoが担当したであろう、エレクトリックな音は、昨年のEnoのソロでも感じたように暖かみのある音色で、上手く調和がとれていると言ってもいいのではないだろうか。もしこれをもっと若い頃に聴いていれば、多分2〜3曲聴いたあたりで止めていたと思う。だけど今は、こういう音の良さを感じ取る事が出来るようになったというか、柔になったというか。




ちなみにHerbie HancockとSteve Gaddも参加しているけれど、まあ、大したものではないと思う。というか、Gaddという人を意識して聴いた事が無いので、よくわからない。Frisellも、らしいと言えばらしい演奏だけど、実はSimonのギターも結構いい瞬間があって(「I Don't Believe」の事です)、ちょっとビックリした。