Roddy Frame

80年代にネオアコと呼ばれたシーンがあって、それは、ヘビメタのマッチョイズムや、MTV等の商業主義的な音楽に対するアンチテーゼのような現象と思えるものだった。だけど当時、十代のガキなオレには生っちょろい音にしか聴こえず、elレーベルのコンピ等を買ってはみたものの、失敗したと思った。それから数年経って、ふと手にしたのがAztec Cameraの『Stray』というアルバムで、まだまだ全然若いはずのRoddy Frameの作り出す渋い音を気に入り、それからはAztec Cameraだけは気になるようになった。それからまた数年が経ってAztec Cameraは解散してしまい(といっても、元々Roddyのソロプロジェクトの様なモノだったと思う)、Roddyは自己名義での活動にシフトし、最近3rdにあたる『Western Skies』をひっそりと出している。

『Western Skies』は全11曲中3曲が自らのギターだけの伴奏、4曲がドラムとのデュオ、残り4曲がベースを加えたトリオ編成というシンプルな音づくりで、そのせいか、今まで以上にシンプルな印象のアルバム。元々繊細なイメージのRoddyの歌声は、このアルバムでその印象をより強くしている。




Roddyは狙っている訳ではないだろうけど、今のところ3枚のアルバムは4年毎に出ていて、ちょうどFIFA W杯イヤーにあたる。個人的にW杯ではオランダに注目しているのだけど、今回はとんでもないグループに入ってしまったので、まずは無事に決勝トーナメントに進む事を願う。