Eric Dolphy

もうすぐ終わるけれど、一応今はGW期間中ということで、単純なオレはDolphyの「G. W.」の入った『Outward Bound』あたりを聴きたいところだけど、最近RVGリマスター盤が出て購入したばかりの『Out There』を聴く。

オレをジャズの泥沼に引きずり込んだ「You Don't Know What Love Is」が入っている『Last Date』や、初めて購入したジャズのCDだった『At the Five Spot Vol1』、Dolphyというよりもジャズという音楽の最高傑作(の一つ)と信じて疑わない『Out to Lunch』と、Dolphyの音は常にオレに必要な音。

『Out There』はDolphyのワンホーンカルテットなのだけど、通常のカルテットと違ってピアノレスで、代わりにRon Carterのチェロが入っている。ベースがいながらチェロを入れてくるあたりに、Dolphyの普通ではない感覚が見て取れる。個人的にはDolphy名義のアルバムならば全てが必聴だと思っているのでなんだけど、このアルバムもやはり必聴。Dolphyの使う全てのホーンはDolphyならではのフレーズを炸裂させていて、現代の優れたプレーヤーは、ここから色んなものを受け継いでいることがわかる。それでも、やはりDolphyには特別なものを感じる。それは、この時代の空気が音に詰まっているという事と、オリジネイターにしか持てない時代の先をいっている感覚が、Dolphyの音からは感じられるからだろう。