Brian Eno / David Byrne

Brian EnoDavid Byrneの連名作、『My Life in the Bush of Ghosts』がNonsuchよりボートラ付リマスター盤として再発された。この『My Life in the Bush of Ghosts』は、Talking Headsの『Remain in Light』の習作と言われている物なのだけど、実はこれのアナログ盤が、オレが初めて購入した、Enoのミュージシャンとしての作品だった。何故この作品を購入したのか、その動機までは覚えていないけれど、その後CDも購入したので、今回で3回目の購入になった・・・。

『My Life in the Bush of Ghosts』には、アフリカ的なアンサンブルを感じるリズムが前面に出ていて、それはやはり、Reichの『Drumming』等からの影響なのだと思う。Reichのそれは、あくまでも人力による音楽の構築だったけれど、ここでEnoとByrneは当時のテクノロジーを駆使してグルーヴを作り上げている。そこには勿論シンセなども使われているため、今聴くとツライ部分もあるのだけれど、まだ手探りの状態だった為か、ちょっと無理やりなところもあって面白い。




『My Life in the Bush of Ghosts』は、初めて買ったEnoの作品という事だけでなく、所謂通常の形式の曲から離れた曲と言う意味でも、初めて購入したもの。当たり前のAメロBメロサビという形式ではなく、一定のリズムループにワンショット的な上物をあてはめていくというこの音楽、今考えても不思議な事に、結構すんなりこの音を受け入れる事が出来た。もしこの時、これを受け入れる事が出来なければ、オレはいくつかのジャンルの音楽に手を出さずに済んだと思う。それは耳を広げるには大きく貢献してくれたと言えるのだけど、いまだに焦点を絞りきれない状態で色んな音に手を出してしまうことを思えば、罪作りなものでもある。