Dinosaur Jr

最近は、若い頃に聴いていたものを少しずつ思い出したかの様に聴いていることが多い。特にロック系の音は、やはり20代前半ぐらいである程度の熱が冷めてしまうという事があって、それ以降、時流に乗った音というのは殆ど聴いていない。その若い頃に聴いてたものが、リマスターされてボートラ付での再発とかいう状態になると、既に手放してしまっているようなものは大人買いをしてしまう。そういうもので最近手に入れたのがDinosaur JrのSST時代のリマスター盤。と言っても、SST時代のものは『Bug』ぐらいしか元々聴いてなくて、それも手離したわけじゃなく手元にあった。それでもなんとなく『Bug』を含めた再発に手を出してしまった。

DJRは、オルタナティブといわれたロックシーンから頭角をあらわして、SSTでの3枚の後、メジャーへ移籍する。オレはそのメジャー時代から聴き始めたのだけど、SST時代のものを聴いても、録音の荒さ以外に音楽的な変化というものはあまり感じられない。ノイジーなギターと泣きのメロという、若干Nirvanaに通じる部分を持った音のイメージ。ただし、Nirvanaがどこかヘヴィーな音を感じさせるのに対して、DJRは、ノイジーではあっても、あれほどのヘヴィネスは感じない。それは、元祖脱力系ボーカルのJの歌のせいかもしれないけど。まあ、確かにあの頃のロックボーカリストたちに比べればJの歌にはロック的なパワーみたいな物を感じることは少ないけれど、言われているほどヘロヘロのイメージじゃないんだけどなあ。まあ、ヘヴィさは足りなくてもあの哀愁溢れる曲は、NirvanaのそれがKurtのあの事件によって必要以上の重みを感じてしまうようになったという事もあって、そういう意味性を抜きにして聴くことが出来る音。Nirvanaを聴く事にヘヴィーさを感じる時はDJRの音がいい。




実はこのLogが昨年書いてあったもので、長い事下書きにしたまま忘れていた。何で思い出したかと言うと、ついこの間DJRのベスト盤『Zombie Worm』が出て、それを購入したから。でもこれ、オレが買いなおしたSST時代の音しか入ってないのですが・・・。