Unbeltipo Trio

Altered States、藤井郷子カルテットに加えて、Unbeltipo Trioのライブが気になる状態になった。

昨夜のピットインでのライブは、全体として、昨年聴いたライブより音が大きい印象。そして、通し番号のみの曲が多かったせいか、打ち込みやサンプラー系の音をあまり使っていなかったように思う。

今堀恒雄のギターはこれまでで一番アグレッシヴに聴こえた。特にコードリフでのアタックは、あまりボキャブラリーの無いギタリストが一心不乱に弾いている時と同じ様な高揚感があって、今まで気付かなかった今堀の一面を垣間見たような気がする。

ナスノミツルはいつもの様に重低音でしっかり今堀をサポートし、ほっておくと走り過ぎそうになるバンドをコントロールしていた。前面に出る瞬間は少なくても、そのグルーヴィーな音には体が反応する。

昨夜の一番の収穫は佐野康夫のドラム。これまで瞬間的な爆発力みたいなものは感じていたけど、なんとなく線の細さが気になっていた。今回はかなりタイトに、ゴムがバチッとするような、そういう叩き方が印象に加わった。さらに、スピード感が抜群でありながらも、譜面を見なければ叩けないような構成の複雑な曲の多いUnbeltipo Trioの曲を、ノーミスに聴こえるような演奏をしていて、かなりの凄腕という事を再確認。時々つんのめるような彼の音は、ライブを見たことは無いけれど、なんとなくJim Blackを彷彿させる。