Painkiller

吉田達也Painkillerの極東限定ドラマーなのか?、それともパーマネントなのか?、どうでもいいことに思えるけど気になる。それならばやっぱりライブで確かめるしかないだろうと思い、Piankillerの2年ぶり(だよな?)の来日公演に行って来た。Painkillerは、ギャラが高いためか、新宿ピットインでも1stと2ndは入替制で、2年前のライブでは、1stセットのみを見たのだけど、やっぱりそれだと少し煮え切らない思いがあったので、今回は通し券を購入し、2セットとも見る事にした。

2年前に見たときは立ち見状態で、座席も後ろの方は少なくなっていて大勢の立ち見が可能な状態だったのだけど、今回は丁度椅子が埋まるぐらいの入り。この2年の間に何があったのだろう・・・。



ライブの全体的な印象は、まず、音がデカイ。3人しかいないという事がウソに思えるぐらいの大音量。去年今年と聴いたライブで、一番デカイ音だと思う。耳が痒くなるなんて事は久しぶりだった。

1stセットは激しい音が多くて、従来からのPainkillerのイメージに近い音。2ndは1stよりは抑え目で、演奏の構成に重きを置いた感じだった。

各人の演奏、まずBill Laswell。プロデュース業ではろくな事をしないこの男、それでもアヴァン系のベーシストとしては昔から活動していて、流石に堂に入った演奏をする。エレクトリックな遊びも多くて、多芸なところを見せる。但し、早川岳晴のような、とんでも系のベーシストでは無い。

NYダウンタウンシーンの顔役John Zornは、アヴァンとしてはかなり上手いサックス吹きだと思う。言う事無し。凄い。フリークトーン連発が嫌いな人にはキツイかもしれないけれど、こんな事出来るのはJohn Zornだけ。もちろん他の部分も圧倒的。サックスが好きなら、一度はこの人の演奏を見る必要有。

そして吉田達也。先週藤井郷子カルテットでの演奏を見たばかりだけど、今夜の演奏はそれよりもテンションが高い。というか、演奏の方向が違っていて、藤井郷子カルテットでは曲を表現する事を念頭において演奏してる感触があるのだけれど、Painkillerではそれよりもとにかく激しい演奏が要求されていて、それに対応するには高いテンションが必要とされるのだと思う。フレーズの多彩さでは藤井郷子カルテットでの演奏の方が上な気がするけど、音の強さでは今夜の演奏の方が上だったと思う。さすが日本を代表する異能派ドラマー。今夜のMVPは間違いなく吉田達也




で、吉田達也Painkillerのパーマネントかどうかという疑問だけど、ライブを見たからといって、そんな事わかるわけない。不躾に本人に聞くのはヤボってもん。要するに、ライブを見に行く理由として無理やり考えたのがこの件という事。