山本精一

新作ソロの『Eve』は、『Crown of Fuzzy Groove』に続いての「山本精一の考えるグルーヴ」路線らしい。

『Crown of Fuzzy Groove』は、前衛的な音とクラブ・ミュージック的な音が聴こえるけど、何かに決め付けるには割り切れないところも多くて、結構捉えどころの無いものだった。それから待つこと三年の『Eve』、これを聴いてすぐに思ったことがあったのだけど、何度か繰り返し聴けばその印象が変わるかもしれないと思って、オレのiPodではこれがヘビー・ローテーションしている。でも、聴けば聴くほど最初に聴いた時の印象はこびりついてしまったので、その、最初に思ったことを書きたくないけど書いてみる。



これ、エレクトリック期のMilesの音にそっくりなんですが。



『Eve』はMilesの音に似ているけど、あの頃のMilesの音が好きなオレにとっては、その遺伝子を受け継いだ音として楽しむことが出来る。でも数年前なら、「こんなのパクリじゃん」とか言って、貶しにかかってもおかしくない。ノンポリになりつつあるのだろうか、オレ。




Milesを感じさせる要因の一つがパーカッションなのだけど、それを担当しているのはチャイナ。そのチャイナを失った山本精一の落胆振りはかなりのものらしく、羅針盤を解散するという事をとあるBBSに本人が書き込んでいた。

さすがに迂闊な事は言えない。やっぱり解決するのは時間だろうか。