Theo Bleckmann

Theo Bleckmannの新作『Anteroom』は、彼の声を素材に作られた作品。48分の曲と6分足らずの2曲で構成されている。新作が店頭に並んでいるのを目にして、そのクレジットを目にして、買うことを躊躇した。長い曲に「Theo Bleckmann - Voice」としか書いていないクレジット。これはさすがに手を出しにくい。躊躇したから、とりあえずその日は購入を保留にした。でも翌日、失敗でもいいという大袈裟な決心をして購入。いったいどんな音なのかと思ったら、アンビエントという言葉が似合う音だった。ライナーに、「No Electronics Have Been Used to Alter the Sound or Pitch of the Voice.」と書いてある。わざわざそう謳う事で、自らの声の有効性をアピールした一文だと思われるが、そういう事を書きたくなる気持ちもわかる様な出来栄え。

オレが聴いたTheo Bleckmannの今までの作品の中で、最も美しい音。