吉田達也 / ナスノミツル / 灰野敬二 / 勝井祐二 / 坂本建吾 / 内橋和久

Fantomasのライブ終了後、初台のDoorsで上記6人によるインプロセッションを見に行った。ライブのハシゴ。ガキじゃ無いんだから、ホントはそんな体力はないのだけど。でも実は、ホントはこの日のDoorsは、Pain Killerのライブの予定だった。

だけど急遽Pain Killerが来日中止となり、その代わりとして、このセッションが行われる事になった。出演者の変更なので払い戻しも可能だったのだけど、Pain Killerのチケットが\4,000なのに対し、このセッションは、\2,000という「へ?」とか思うような金額だったので、折角だから行って見ることにした。



Pain KillerのライブではMike Pattonの飛び入りが予定されていたので、Fantomas→Pain Killerというのは、濃いMike Pattonファンが向かうコースとして確立されていた。Pain Killerの来日は中止になったけど、Mike Pattonはこのセッションに参加するかもしれないという事になっていて、Mike Pattonファンは、結局このセッションに向かう事になる。Fantomasのライブ終了後、お台場とは違ってこの辺の地理はバッチリなのだけど、どうせなら最初からこのセッションが見たかったので、電車やバスなど使わず、素直にタクシーをつかまえてDoorsに向かう。着いてみると50人ぐらいの入りで、Fantomas組はまだ来ていないのか、それとも、やっぱりハシゴなんて真似をやるやつは少ないのか、などと考えながらビールを飲んでいた。



ライブ開始。今回のセッションで、初めて名前を聞いたのが坂本建吾で、名前は知っていたけど、ライブで見るのが初めてだったのが勝井祐二だった。ライブはその二人のデュオでスタート。その二人の演奏の途中、吉田達也がドラムを叩き出して、ビートが加わっていく。この三人での演奏終了後、今度は灰野敬二が登場する。灰野敬二の演奏を聴くのは結構久しぶり。このメンバーで、灰野敬二だけが少し浮いている印象があって、実際どうなんだろうと思ったけど、よく考えたら吉田達也とはデュオでアルバムも出しているし、インプロというものは、ある程度のレベルに達すれば、合う合わないというところも、面白さの一つとして聴く事が出来る。

1stセットが終了し、10分ほどの休憩の後2ndセット。今度はナスノミツルと坂本建吾のデュオで始まる。その後吉田達也が加わり、そして内橋和久が加わる。吉田達也 / 内橋和久 / ナスノミツルという組み合わせの時もあって、「変則Altered Statesだ」と思ってみたり、吉田達也と内橋和久のデュオでは、最近手に入れた二人のインプロライブのCDを思い出したりして、一番耳に馴染むセットだった。

そして2ndセット終了後、吉田達也が「クアトロからMPさんが来ます」みたいな事を言って、場内大騒ぎ。気がつけば、いつのまにか人が増えていた。

3rdセット、いよいよMike Patton登場。場内大歓声。どういう組み合わせでやるのだろうと思ったら、なんと灰野敬二とのヴォーカルによるインプロ。オレはクアトロでは後ろの方で見ていたのに、Doorsでは気が付けば結構前のほうにいた。Mike Pattonが近い。しかもこの男、オトコ前(まあ、それはいいか)。とにかくかなり強烈なインプロで、灰野敬二は対抗心があるのがありありとわかる・・・。途中で吉田達也が加わってこの組み合わせは終了するのだけど、演奏終了後、どうも灰野敬二は怒っていたみたいで、「*;‘‘P>?+*l;バカヤロー」みたいな事を言っていた気がする。3rdセットの締めは、灰野敬二以外全員出てきてセッション。やはり、Mike Pattonに歓声があがる。

3rdセット終了後、アンコールは無いだろうと思っていたけど、今度は灰野敬二も加わってのセッション。またしても灰野敬二はヴォーカル・・・。



とにかく、これだけのツワモノが揃えば、間延びする瞬間というのは殆ど無い。「インプロは客が入らない」と、吉田達也がMCで嘆いていたけど、今回をきっかけに、この手の音楽に接する人が少しでも増えて欲しい。