菊池雅章 / Greg Osby

Osby関連を連投。

この組み合わせは意外だった。世代やこれまでの活動範疇から、あまり関係のありそうな感じは無かった。どういう事でこういう事になったのか、全然知らないけど、どちらも好きなミュージシャンなので、見逃す手は無い。

この共演アルバム『Beyond All』は、二人のデュオ作品集で、数曲、それぞれのソロ演奏が収められている。名義の表記から、恐らくイニシアチブはプーさんが握っていたと思われるが、提供している曲の数が同じという事を考えれば、そういう事にこだわる必要は無いのだろう。そしてここでのOsbyは、『Channel Three』とは違って、繊細で艶やかな音でサックスを鳴らしきっている。対するプーさん、こういう演奏はお手の物で、いつもの通り聴き応えのあるクオリティーの高い演奏を聴かせてくれる。



こうやって音を聴いていると、Osbyはホントにいい演奏者になったな、と、感慨深いものがある。オレのように、どちらかといえば前寄りな音が好きなヤツが聴いても、聴き応えのある音でグイグイ引っ張っていけるし、このプーさんとの共演作のように、夜の匂いを満喫させてくれるような音も持っている。こういう人が、今のジャズシーンの中核として認められれば、いつまでもツマラナイ音を垂れ流すミュージシャンは減っていくのだろう。