Fieldwork

Vijay Iyerのユニット(多分)、Fieldworkの新作『Simulated Progress』がいきなり出ていてちょっと驚いた。といっても、元々マイナーなジャズのインフォメーションは無いに等しいので、いきなり出てくるのは普通な事なんだけど、Vijay Iyer名義のアルバムが数ヶ月前に出たばかりだったので、そういった意味で驚いた、という事。

実はこのユニットを聴くのは初めてだけど、ピアノ+ドラム+サックスのトリオ編成で、ベース入りのピアノトリオとは違った嗜好が感じられる。通常のピアノトリオよりこのトリオ編成の方がお互いの音への反応が良い感じがして、スリリングな瞬間を数多く感じることが出来る。Vijay Iyerというピアニストは、低音の使い方が上手いというか、オレの好みの音を使っていて、特にソロをとっている場面でなくても、そのピアノの音に反応してしまう事が多い。そしてこのトリオはベースがいない為に、サックスが音を出さない時は必然的にピアノとドラムのデュオ状態になって、その音を存分に聴かせてくれる。勿論、サックスが添え物という事ではなく、というか、サックスという楽器は音を鳴らせば必然的に主役になるような音を持っているので、音を出している間はしっかりと自己主張をしている。ドラムもしっかりとリズムキープしながらも、多彩な音で、飽きさせる事の無いプレイを続けている。



簡単に言うと、このユニット、凄く気に入ってしまった。今一番、ライブで聴いてみたいユニット。