Greg Osby

新作『Channel Three』を、これも店頭に出回っているものがCCCDばかりなので、amazon.co.jpからCDDAを購入。消費者の立場で言えば、amazon.co.jpの存在はありがたい。



今回はピアノレスのトリオ編成で、音に甘さが無い。全体的にゴリゴリした、芯の強い音でOsbyはサックスを吹いている。まだデビューしたての、ちょっと線の細さを感じさせた頃が懐かしい。アルバムはOrnetの曲のカバーで始まり、Dolphyの曲で終わるという、ちょっと憎らしい構成になっている。それ以外はOsbyのオリジナルだけど、特に違和感は無い。カバー曲をやるとき、いわゆるスタンダードではなくて、DolphyやOrnetを選曲する、そういう気骨のあるミュージシャンというのは、それだけでも信頼する事が出来て、自然と評価も甘くなる傾向にあるけど、今作は、オレが過去に聴いたOsbyのアルバムで、最も好きなアルバムになるような気がしてきた。それとこのアルバムはベースの音が特筆に価するような音で録音されていて、ベース好きにも聴き応えのあるアルバムだと思う。



今は袂を分かった感のあるSteve Colemanも、話題に上る事は無くても聴き応えのあるアルバムを作り続けているし、オレがジャズを聴きだした頃に最前線にいた人たちが、今でも自分の音を追及し続けている姿を確認できる事が嬉しい。