鬼怒無月

鬼怒無月の新作『Wild Life』が、メジャーレーベルから発売された。オレはそんなに鬼怒無月の音を聴いているわけではないけど、Coilや梅津和時のKiki Bandでの演奏と、1stソロアルバムの『Quiet Life』は聴いていた。

今回のアルバム『Wild Life』は、鬼怒無月の今までのキャリアの集大成的なアルバムになっている(らしい)。確かにこのアルバムには『Quiet Life』でのソロ・ギターでの演奏や、Coilのメンバーでの録音がなされている。さらにボーカル入りの曲もあって、全体的にはとっ散らかった感じがある。でも、というかだからこそ、初めて鬼怒無月を聴くには最適なアルバムだと思う。



そしてこのアルバムには、Dylanの「My Back Page」のカバーが入っている。しかも、実はオリジナルのDylanのバージョンより好きな、Keith Jarettのアレンジバージョンでの演奏。わずか二分足らずの演奏だけど、Keithのバージョンには無い軽快さがあって、この辺が鬼怒無月の個性なのかも知れない、と、考えながら聴いている。