Koto Power Trio!

今月15本目のライブ鑑賞って、、、2日に1度か・・・。低所得者にこの数は多すぎた・・・。来月からは押さえます。有言実行を目指す。
で、ピットイン。20弦と17弦箏の八木美知依、ギターのJim O'Rourke、ドラムの本田珠也による『Koto Power Trio!』というタイトルの演奏。1stが1曲、2ndが2曲。1stはインプロ 〜 「十六夜」という展開なのだけど、このパターンをオレは勝手に1曲認定している。「十六夜」が始まるまでのインプロは、「十六夜」のイントロとして捉えている。本編よりイントロがかなり長いという事になるのだけど、その方が面白いと思う。
1stの立ち上がりは、八木さんの20弦とO'Rourkeのギターが殆どエフェクトの無い状態で絡む。けど、緩やかだけど秒毎に音が上がる。どこかでガッとじゃなくて、進みから当たり前の様に大きい展開になる。O'Rourkeは全開なギター。本田のドラムも休むことなく、んー、凄い!、というビートがガツガツくる。O'Rourkeがヤバめな状態に来ると、ぶっちゃけ、八木さんの音は殆ど拾えない・・・。というか、今日はあまり視界の得られない位置に座っていたので、こうなるとめんどくさいのであまりステージを見ず、目も閉じ気味で音だけ聴いていたのだけど、なので誰が何やっているのかは全くわからなかった。ので、八木さんの箏がエレクトリックでエフェクト状態になっていたとしたら、O'Rourkeのギターと一緒に増幅された音として響いていたのかも知れない。けど、見て無いので知らない。けど、音が収まりながら「十六夜」の、あの印象的な2音でのフレーズが出てきて、ここから八木さんの歌声と共に箏の音もわかりやすく入ってきた。昨夜の太田の歌もよかったけど、八木さんの真っ直ぐな歌声も心地良い。あんなにガシガシと箏にアプローチするのに、この歌声なんだなあって、毎度思う・・・。多分O'Rourkeはそこでも自由にギターを弾いているのだけど、最初はちょっと違わないか?って感じだったけど、結局歌にあう音を当て嵌めた。
2ndは多分2つともインプロだと思う。1stで既にかなりヤバイとこまで行っていたので、2ndはアプローチ変えてくるのか?って思っていたけど、違いました。そういえばアケタの店でも、1stですでにヤバイのに2ndもヤバイという演奏聴いたな。O'Rourkeのギターは走りっぱなしになるし、本田はPNLに引けを取らない、強いドラミングを休みなく叩き込む。本田のドラム、ホントに凄かった。聴く毎に本田のビートの凄さが忘れられなくなってきつつある。レギュラーなフリージャズ・トリオなんかで叩いてくれたら、足繁く通ってしまいたくなるぐらい、やられた。で、肝心の八木さんなんだけど、このセットも音はわからない状態が多かった。17弦はベース音なので、アヴァンな展開にアヴァンなグルーヴとしてハッキリしていたのだけど、20弦の時は、演奏を見つつ意識して聴けば違ったかもしらんけど、今日のオレの状態では音のバランスが取れてなかったと思った。もっと八木さんの音を大きくするべきなんじゃ?って思った。けど、まあ、こういう日もある。という事で結果的に『Koto Power Trio!』は、『Jim O'Rourke KOTrio』って印象になってしまった・・・。
アンコールはエフェクト控え気味の、硬質なフリーインプロという印象。ここでは八木さんの箏もO'Rourkeのギターと対等な音量で、弾かれる弦の緊張感が、本編の時よりも聴き耳を立ててしまう状態になってしまった。