日仏地下狂宴

Hugues Vincent来日中なのに、なかなかタイミングと行けるハコがあわず、見れてなかった。ら、今夜のスーパーデラックスでセッション。フランス人のギタリストPascal Maupeuと、芳垣安洋ナスノミツルという日本の誇る最強のリズム隊が組合せ。なのでヘコヘコとSDLX。CORE OF BELLSとHOSEも今夜のセットを担当するらしい。
1stはCORE OF BELLSというバンド。予備知識ゼロ。開演予定を少し過ぎたぐらいに着いたのだけど、ドラムセットに誰だかずっと座っていて、なんか調整でもしてるんか?、という状態。しかしそいつ、全然動かん。とか思ってたらメンバーらしき連中が入場。皆使い捨てな合羽を着ている。あ、ドラムセットのヤツ、面子だったのか・・・。
すげー、変なバンド。曲が終わると沈黙する。弱音を思い出す。が、突然スピード感溢れるドラムが一気に加速する。このバンド、根っこはドコア。いきなりドコアかましたりする。ヤバイ、カッコいい。しかもなんか変なネタ持ち。笑わせる。面白い。30分ぐらいだったか。
2nd、HOSEかと思ったら日仏地下狂宴。え?、今夜のメインは日仏地下狂宴じゃねーの? 普通メインがトリじゃない? とか思ったけど、まあ別にいい。
このセットを引っ張ったのはナスノ。あのらしいグルーヴなベースじゃなく、ディレイ気味に音数すくなく重低音。それの上をVincentのチェロやMaupeuのギター、更には芳垣のドラムまでが上モノ化。昨夜はコンダクターだった芳垣は今夜は思いっきりドラムを叩くのだけど、注意深くフリージャズ化するのを避けているような印象。Vincentはチェロらしい音色と、それをエフェクトした音とを自由に行き来。相変わらずこの人の音色のセンスは抜群。初耳なMaupeuは、アヴァン系なギタリストだと思うのだけど、そういう括りにしては自己主張よりも全体を見ながら音を入れ込んでいるようで、それでバランスが整っているように思った。1時間に少したりないぐらいのセッションだったと思うのだけど、あっち行ったりこっち来たり、インプロらしい進み方が終始。
3rdがHOSE。名前は知っている。宇波拓のバンドなはず。しかしこっちがメイン扱いか。知名度はこっちが上か・・・。うーん。とか思ってたら、このバンドも変。ドラム無しで手持ちなパーカッション1個だけのリズムと2本の管楽器、ギター&ベース。音楽としてはちょっとボサノヴァ的だったり少しジャジーだったり、チンドンか雰囲気もあったり。なんか聴いた事あるなあと思って思い出した。田村夏樹&藤井郷子のGato Libreを思い出す。Gato Libreにある哀愁みたいなのがこのバンドの楽曲にはある。が、このバンドもネタ仕込み。ベースの人は飛び道具。小洒落た雰囲気の演奏だったりもするのに、そこにあえて笑いを取る要素を入れ込む。そしてその思惑に嵌って、笑った。でも西新宿を破壊したいという衝動は許しません。そんな事されたらオレは飯が喰えない。

スゲー、ぐるぐるした夜だった。