COMPLETE IMPROVISATION NIGHT

5日にもなって、今頃年頭の目標をさらす。

ライブを見る本数を減らす。昨年の半減以下にする。狙わなくても、経済的に状況的にそうなる雰囲気はあるのでわざわざ目標にしなくてもいい気もするけれど、昨年のライブ鑑賞数を数えてアホらしくなった。興味のある方は数えて下さい。一旦出したけれど色々あって伏せてるログが2つあります。



今夜が今年のライブ鑑賞初日。クラシックスで『COMPLETE IMPROVISATION NIGHT』と題された、ピアノの高橋悠治とドラムや色々の豊住芳三郎によるライブ。2年前にもこの組合せをクラシックスで見ていて、その時の高橋さんの音の紡ぎはかなり印象深い。



即興的な演奏をする人は、当然ながらと言うべきか、ジャズ系が多いと思う。後はロック系からもそういう風に進んでいると思う人もいる。豊住さんはフリージャズ系だけど、高橋さんはやはりクラシックの演奏者という印象。その高橋さんの即興は、ジャズ系のピアニストにありがちなドシャメシャが殆ど無い。そこがオレが高橋さんの即興を聴きたい理由。その音が豊住さんの力技ではないパーカッシヴな叩きや、繊細な音の配置と交錯。



アヴァンギャルドでもなく、でもメロディックという事でもなく。こういう音の進み方のライブを見れる事は少ない。誤解されるかもしれないけれど、オレは今夜のライブを緊張感を持って聴いていない。何か他の事を考えたりする余裕もあったし、意外な音が飛び込んで来たりとか、知らない音や変わった音が興味を引いたりもしない。アヴァンな即興とは違う。もちろん音響派といわれるものとも全く違うし、ノン・イディオマティック・インプロヴィゼーションでも無い。ハッキリと音楽を作り上げる即興。だったと思う。