Full Blast

で、やってきましたPeter Brotzmann。今日明日はピットインで、Brotzmannに加えてエレベのMarino PliakasとドラムのMichael Wertmüllerという面子。Full Blast。



Wertmüllerのドラムに呆気。崩しのドラミングじゃなく、多彩なアプローチという風情でもなく、音色は違うけれどパ−カッシヴな蹴り込み叩き込み。これだけ重心の低い音を連発されると、ピットインで行われるようなライブとは違うものを聴いている気分。個人的には、初めて聴いたドラムでこんなに飛ばされたのは初めて。

ブリブリとベースラインを持ち込むと思っていたPliakasは、ギター的なアプローチでの見せ場もありつつ、バッキング時はあまり気にならない。ベースラインでの先導の印象は少ない。だけど実は重低音が場を包んでいて、その手が止まった瞬間に他の音がヴィヴィッド過ぎるぐらいに響く。こういう音の扱いはベーシストのエゴを殺しているようだけどかなりエゴイストにも思えて、実は斬新。

2ndにはゲストでエレクトリック・トランペットの近藤等則が加わる。近藤のライブでの音は実は苦手なのだけど、今年のBill Laswellとのセッションの時は好印象。そして今夜も、既にラッパである必要の無い音をいくつも扱いながら、Brotzmannを刺激。そのエレクトリックな音は楽器の違いはあれど内橋和久を思わせたりもする。印象の良くなった原因は多分音のバランス。今までは音がでかすぎでただうるさいと思うことが多々あったのだけど、今夜は全体とのバランスが良くて、色んな音が聴き取ることが出来た。

主役Brotzmannは毎度の当たり前に全身全霊で吹いてくれる。ゴリゴリなフリージャズのサックス吹きというイメージだけじゃなくて、デカイ音でもそこにあるヴァイヴは損なわれない。



アンコールが終わった頃にはぐうの音も出ない気分でした。このバンドは、Brutal Truthと並べても違和感ありません。



明日もピットインでFull Blastのライブがあります。ゲストは大友良英。The Thingに吹っ飛ばされた人で今夜見てない人は、是非こちらも見てみて下さい。Thingに負けないぐらい吹っ飛ばされます。オレも連夜で吹っ飛ばされに、、、あれ?、明日って5日? へ?