Battles

Tras』、『EP C』、『B EP』(要するに『EP C/B EP』)を聴いて盛り上がり、『Mirrored』を聴いてなえてしまったBattles。当然EPな頃にライブを見たい度数が高くて、実際来日もしていたけれどタイミングが合わずにそれは叶わなかった。それがやっと単独のツアーという事で、『Mirrored』は気にいらなかったけれどライブは一度見ておきたいと思っていたので、なんとなくオレにとってはギリギリのタイミングでライブを見る事が出来ると思っていた。けど、チケット発売日を完全に忘れたという大失態。高騰するチケットの価格をヤフオクで見ながら、「まあ、いいや」と思っていたところ、追加公演の報。「おお」と思っていると、それは10/1と知る。「その日は・・・」と悩んだ末にチケット争奪への参加を諦め、「まあ、こういうもんだろう」と思っていた。が、更に追加公演。初日のリキッドルームで2回公演という強引なブッキング。「なんだよそれ・・・」と思いつつ、昨夜の22:45スタートのライブに出かけた。

開演が遅いので時間に余裕がある。仕事の後一旦ウチに戻り、ウダウダしてたら22:00を過ぎていて、慌てて出かける。代官山を突っ切り恵比寿まで歩き続け、開演前に到着。オレの住んでいるところはライブに出かけるには凄くいい場所という、自慢。

ライブはタイトなリズムの印象が強いものだった。ドラムのJohn Stanierは元Helmetのドラム。やはりあの辺のドラムをやっていた連中のパワーは凄い。パーカッシヴなニュアンスみたいなものは無いと言ってもいいのだけど、ここまでシンプルなビートの刻みを普段は聴く事が少ないので、こういうのも面白いを思った。Ian WilliamsTyondai Braxtonはギターと共にキーボード等の卓モノを使うことが多く、ギターを弾いている感じは少ない。Dave Konopkaは一応ベース担当なのだけど、それだけではなかったし、全体的にベースならではの重低音は無かった。と、整理してみると突き放したような印象になるけれど、実は結構楽しんだ。横に揺れるグルーヴとは異なるけれど、ある意味リズムに特化したバンドであることを再認識。今までこういうロック・バンドというものは余り無かったような気がする。90年代のテクノを通過したからの音である事は否定出来ないはず。だからこそ、聴いている側はリズムに反応する。演奏の間はリズムを取りっぱなしになる。アンコールを含めて1時間と少しぐらいの演奏だったので少し喰い足りない感じはあったけれど、潔いとも言えて、文句は無い。