Sidsel Endresen

Derek Baileyに対してギターの極北という言葉で説明している文章を読んだことがあったけれど、Sidsel Endresenの『One』は、それを真似て言えばヴォーカルの極北という事になる。腹筋と肺と喉と舌と唇を駆使して表現する音は、歌というカテゴリーに属していない。静寂に対して言葉を壊し、それを並べていくこの音は、現時点においての究極。少なくても、微音弱音系に対する理解が無ければ触れてはいけない類の音。









Sidsel Endresen 『One』




今のSidselに近いものというのはあまり思い浮かばないけれど、あえて考えてみるとSheila Chandraと吉田アミを足した感じとしかいいようが無い。それぐらい、Sidselの現在地は孤高に思える。