Friction

Friction再発プロジェクトも最大の山場を迎えた。今回は『Replicant Walk』と『Dumb Numb CD』の再発に加えて、『Maniacs』なるベスト+レアテイク集、さらに『Friction the Book』というFriction本+DVDと、リリース・ラッシュ。『Maniacs』と『Friction the Book』は即購入を決めていたけれど、再発CDは折をみて購入する予定。だったけど、実際並んでいるのを見たら、結局全部購入しなければ気がすまなかった。年頭の誓いは・・・。

まずは一番気になる『Maniacs』を聴いた。一応、公式に発売されたものは大体聴いているけれど、『Maniacs』にはReckがソロ名義で出した二曲と、いくらかの未発表ライブ音源が収録されていて、それが聴きたくて聴きたくて、ずっとそわそわしていた。なので前日入荷を狙い、木曜の鬼怒無月のライブ終了後、そのまま渋谷タワレコに足を運んで購入。帰宅後、それ以降はFrictionしか聴いていない。

Reckのソロのトラックは、95年に発売されていた『X-Rex』というコンピと、05年に発売された『Fine Time 2』というコンピに収録されていたもの。『X-Rex』はT-Rexのトリビュートという事で「Telegram Sam」、『Fine Time2』はニューウェイブのトリビュートという事で、Marsの「Puerto Rican Ghost」をカバーしていてる。どちらも打ち込みのリズムにReckの歌とギター(多分ベースも)を重ねた作風と音をいじった形跡があるけれど、Frictionでのイジリとは違って、リミックス的な手法だと言える。

つづいてDisc2の未発表ライブ。歴代のFrictionで最も人気が高いといわれるツネマツ・マサトシがギターで参加していた時期からは、3曲目の「Crazy Dream」と4曲目のLed Zeppelinのカバー「Communication Breakdown」(オレはゼップの全楽曲の中でこの曲が一番好き)。疾走感溢れる曲をセレクトしたのは、この時期のFrictionの魅力を端的に伝える為だと思う。8曲目から11曲目の未発表ライブ音源は、Frictionのオリジナル・メンバー、ラピスをギターに呼び戻してのトリオ期のライブ。この前には傑作『Dumb Numb CD』で2ギターという珍しいスタイルでのFrictionのライブ作が残っているので、まさかこの編成でのライブを入れてくるとは思わなかった。選ばれた楽曲は「Pick Up」、「Bad Luck」、「The Heavy Cut」、「Red Light Dumb」。トリオにしては意外にも横に揺れる感じが持ち味。ラピスのギターにはタイトさという面では他のFrictionのギターには見劣る部分はあるけれど、その分ルーズな感触がFrictionでは異質。そして再始動した現在のFriction、Reckと中村達也の二人のFrictionのライブも収録。しかもその第一歩だった昨年4/7の得三でのライブ。自分の見たライブがこうやって盤になって出てくるのはやはり嬉しい。しかもそれがFrictionとなれば自慢のネタ。なので思い入れたっぷりな12〜14曲の「Defence」、「Big-S」、「Fire」(Jimi Hendrixのカバー)はコメントを付けにくいけれど、「Defence」冒頭のアグレッシヴなアプローチは、まだ二人のFrictionに懐疑的な連中の目を覚ましてくれるはず。二人でこれだけの音を出せるのだから無理にギタリストを探す必要は無い。但し、もし今のReckが求める音を出せるギタリストがいるのならば、それが加わる事に文句をつけるつもりも無い。例えどんな形になっても、ReckがそういえばそれがFrictionなのだから。









Friction 『Maniacs』




オレが初めて聴いたトラックだけ取り上げたけれど、それ以外のものも勿論文句なし。各オリジナル・アルバムやライブ・アルバムからセレクトされたそれぞれは、どの曲も演奏もカッコいい。Frictionを聴いた事の無い人も長年ファンをやっている人も、どちらにも『Manicas』は楽しめるものになっている。

長くなるので他の物は別に投稿。なのでここから先は当面Frictionネタの予定。去年買ってまだ投稿してないものや、今年になって購入した新作も多々あるけれど、例え再発でもFrictionの方がオレには重要。