Aaron Neville

最近はあまり聴いていないけれど、Neville Brothersは結構好きだった。アフロ・アメリカン音楽には多少ダウンな感じが含まれるけれど、Nevillesのファンクは腰の位置が高く、夜よりも昼にあう音楽。

そのNevillesの各々の活動のなかで、最も精力的で知名度の高いのがAaron Neville。個性的な歌声と卓越した歌唱は、星の数ほどいそうなアメリカのR&Bシンガーの中でも一目置かれた存在でありつづけている。

でもオレはそんなにAaronを聴いているわけではなく、先月発売された新作『Bring it on Home... The Soul Classics』も収録曲を見るまでは購入するつもりは全然無かった。その『Bring it on Home... The Soul Classics』は、R&B〜ソウル音楽を多少聴き込んできた人ならば、いわゆる名曲と呼ばれる類の曲だらけであることに気づく。Otis Reddingの「(Sittin' On) The Dock of the Bay」やBen E. Kingの「Stand by Me」、Al Greenの「Let's Stay Togher」やCurtis MayfieldというかImpressionsの「People Get Ready」等が並ぶ中、個人的に最も好きなソウル・シンガーSam Cookeの「You Send Me」に「Change is Gonna Come」。国内盤にはボートラで「Bring it on Home」まで収録されている。これらの楽曲を、当代きっての名シンガーがカバーしたアルバムならば、久しぶりにR&B系の新作を購入する動機としては申し分なかった。



が、、、



つまらない。この歌い方、原曲のシンガー達の凄みある歌と比べると、演歌にしか聴こえない。さらにバックの音は煌びやかでツルツルしたアーヴァン・ソウルな音。オレの期待は大きく空振り、これも半分聴いたところでストップ。今はとりあえず2度と聴く気にならない。









Aaron Neville 『Bring it on Home... The Soul Classics』




JNに続いて個人的に受け入れにくいもののインプレになったけど、この音もオレが受け付けないだけで、この音を好きな人にケチつけるつもりは無く、単に趣味の問題だという事はわかっている。

だけど現時点で受け入れがたいものはそうとしか言いようが無いけれど、AaronもNewsomも、もしかしたら数年後には耳に馴染むかもしれない。それは昔大嫌いだったSteely DanJaco Pastoriusが今ではOKになったし、Jacoに至ってはもうすぐ出るはずの『The Early Years Recordings

』を楽しみに待っているような状態。SDもJacoも名盤ガイドみたいな物に必ず掲載されるアルバムがあって、そんなに評価の高いものならばぜひ聴いてみないとと思って聴いたのになかなか受け入れられず、こんなものの評価が高い事が納得出来なかった。だけど、初めて聴いてから10年以上経って、オレの聴き方にも硬さが取れてきたらしく、それなりにOKだと思うようになった。だから今はダメなものでも、これから時間が経てば気に入る可能性は十分にあるはず。