渋谷毅 / 武田和命 カルテット

8/18は武田和命の命日。なので明日は『Gentle November』を聴くと思うけれど、前日の今日は、昨年発売された渋谷毅との双頭カルテットによる『Old Folks』を聴いている。これは渋谷と武田が、場(日)によってリーダーを変える形で演奏していた頃のものらしく、渋谷の名前が咲きにきているので、恐らく『Old Folks』は渋谷がリーダーの時の録音。ラジカセで録られたものなので音質がいいとは言えないけれど、聴くに堪えないという程ではない。

武田は生前、「タケダ・コルトレーン」と呼ばれていたらしい。だけど『Gentle November』のライナーを読めばわかるのだけど、武田のフェイバリットはSonny Rollins。それを知っているからかも知れないけれど、オレは武田のサックスにはRollinsの影響を強く感じる。それは豪放さと繊細なロマンチシズムを武田のサックスから聴き取る事が出来るからで、Coltraneの代名詞とえいるシーツ・オブ・サウンドというものは、武田の演奏からはあまり感じる事は無い(但し、フレーズ的にはColtraneを感じるものはある)。

『Old Folks』に収録されいている演奏で、タイトル曲の「Old Folks」と「Round Midnight」が特に気に入っている。どちらもスローテンポの曲で、普通なら甘いトーンで吹ききってもいいと思うけれど、武田のテナーはビターな音で、ざらついたフレーズも奏でる。









Shibuya Takeshi Takeda Kazunori Quartet 『Old Folks