Tim Barnes / Mark Wastell

この『The Scotch of St. James』も基本的には『Between』と同じように、微小なノイズによる演奏。しかも、04年にベルリンで開催された「AMPLIFY 2004: addition」という、Erstwhileが開催したフェスでの録音。なのでレーベルは違っていても、Erstwhileからの作品であったも可笑しくないもの。

『Between』には少し毒づいた事を書いたけれど、『The Scotch of St. James』は悪くない。それは、ここでの演奏が、エレクトリックなノイズに頼った音よりも、何か小道具をいじり続けている様な物理的な音の構成が、音を立体的に聴かせているから。そして演奏が37分足らずで終わるというのも、この手の音に対する集中力を保たせてくれるのに最適な長さなのだと思う。