Luisito Quintero

Luisito Quinteroは初めて見る名前だったけれど、Masters at Workの"Little" Louie VegaのElements of Lifeというユニットでパーカッションを叩いている人らしい。MAWといえばラテンなハウスというか、Nuyorican Soulを思い出す。そのNuyorican Soulは、あの当時はよく聴いたものの一つだったので、同じように生楽器を使用した『Percussion Maddness』も聴いてみる価値はありそうだと思い、購入してみた。

Nuyorican Soulはラテンに根ざした多様なダンス・ミュージックのフュージョンで、それでもメイントラックは4つ打ちのハウスだった。だから当然、ベーシックトラックは打ち込みを使用しているものが多かったけど、この『Percussion Maddness』はほぼ生楽器による演奏。アルバムのタイトルからは壮絶なパーカッションの音を想像してしまうけれど、まあ、壮絶と言うほどのものでもない。いや、手数は多いしスピード感もあるのだけど、全体的に上手くまとまっていて、そのせいで壮絶という言葉は控えたくなるのだと思う。




ちなみにここで言っているラテンというのは、プエルトリカンな方。だけど『Percussion Maddness』にはブラジリアンな感触もあって、スマートに仕上がっている。どちらかと言えばフュージョン好きな連中に受け入れられやすい音だと思うけれど、そうじゃない輩もイケルと思う。でもこれ、なんとなくSonny Rollinsの『Saxophone Colossus』が頭に浮かぶけど。

ラテン音楽に興味があるけれど、何から聴いていいかわからない人にも向いているんじゃないだろうか。オレもあんまりラテン音楽を知らないので、当面はこれを繰り返し聴いてみる。