The Little Willies

実は結構Norah Jonesの歌は聴いている。それは彼女の1stアルバムの『Come Away with Me』にBill Frisellが参加していた事がきっかけだった。その頃のNorahはCDショップのジャズコーナーで無名の新人としてさりげない扱い。それでもレーベルがBlue Noteという事もあり、当初から割と人気はあった。それがまさかグラミーを取るほどの知名度になるなんて、あの頃は想像もしなかったけど。そのNorahの1stからは「Don't Know Why」が売れた事や、レーベルがBlue Noteだった為に扱いがジャズコーナーだったという事もあり、Norah=ジャズ(シンガー)みたいな認識がある人もいるようだけど、実際にはCarole King辺りからの流れを意識したシンガーソングライターの系譜の歌手だと感じる(歌い手としてはKaren Carpenterの影響もあるのかも)。1stでも断片はあったけど、2ndの『Feels Like Home』ではアーシーな音の印象が強くなり、そういったエバーグリーンな音に影響を受けて彼女の個性は育まれたのだと思う。

そして今回、The Little Williesというバンドを結成し、そのアーシーさを前面に押し出したような音作りのアルバム『The Little Willies』が発表された。ここではRichard JulianというNorahのようにソロシンガーとして活動しているシンガーを加え、Norahのバンドでは無いという事を押し出している。

このアルバムにある音は決して現代的といえるようなものではなく、言ってみれば古き良きアメリカ的な音。誇張したり主張したりするのではなく、ただ平然と、自分たちの好きな音を再現してみたという類の音といえると思う。

オレはアーシーでスロー〜ミドルテンポの曲でのNorahの歌い方が好きで、このアルバムでもそういう歌が聴ける事が、The Little Williesを聴く理由。




もうわかりきっているけど、相変わらず国内盤はセキュアCDという名のCCCD。店頭に並ぶ輸入盤も基本的にはCCCDのもの。amazon.co.jphmv.co.jpのようなオンラインショップが無ければ、オレはこのCDを購入しなかったと思う。結局CCCDって、それにしたことによって売り上げは伸びたのだろか?