砂原良徳

昨年から動きが目立ちだした電気グルーヴ。個人的には『VITAMIN』〜『A』まで聴いていた。この間は結構電気にはまっていたけれど、電気の3人が同時にソロ作をリリースした時、ボックスじゃなくてばら売りされた卓球の『Dove Loves Dub』のみ購入。ジャケットが大友克洋ってのもオレの好みだったし、音も電気なユーモアを減らしたテクノ。4曲入りアナログも買った。

まりんの『Crossover』はモンドな雰囲気のジャケットに抵抗感。だけど中古で購入。モンドな印象はその通りだったのだけど、結構多彩に音楽していて、なんとなく聴くには適したアルバムという感想。

卓球のその次のソロ『Berlin Trax』は、らしくないシリアスな路線。久々に聴いてみたけど今聴いてもカッコいい。だけどその後のソロは手にせず。あのジャケットのセンスについていけなかった・・・。

まりんの『Take Off and Landing』と『The Sound of '70s』も新品ではなく中古が出回ると手にして、なんとなくまりんのアルバムは中古で買うという型になっていた。だけど『Lovebeat』は新機軸のニオイがあったので、普通に購入。当たり。あのアルバムで特徴的なダウンなビートは病みついた。ちょい小洒落た感じも良い。



知人が「まりんの新作出るらしいよ」と、そういや最近、全然聴いてなかったなあと思った。そしてそれがサントラらしいという事も聞いて、少し落胆。でも、何年もまりんの音聴いてなかったし、あの飛行機三部作もある意味サントラぽかったし、案外まりんのサントラって似合うのかもと思い、レコファンに置いてあった『No Boys, No Cry』を購入。

『No Boys, No Cry』は『Lovebeat』以来、8年ぶりの新作らしい。テクノがベースにありながら、ジャジーな音色のベースが特徴的。そして「Reich?」と思うようなトラックもある(タイトルは露骨に「Green Pattern」)。曲が短いので物足りなさはある。でも、サントラという性格が多彩な面を出しているし、まりんが音楽を客観的に作っているような雰囲気もあって、色々興味深くて繰り返した。





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砂原良徳 『No Boys, No Cry』