Bonnie 'Prince' Billy

KahimiのDVDが届く少し前、久々に『Kahimi Karie + Marquee』を見ていた。この本の最後にKahimiに好きなものとかを聞くという、よくある一問一答があった。その中に「最近気に入ったディスク」という項目があって、それにKahimiは「Matt Sweeney / Bonnie 'Prince' Billy 『Superwolf』(の特に2曲目)」と書いてあった。Bonnie 'Prince' Billyといえば、Tortoiseとの『The Brave and the Bold』で初めて知った名前。そして最近、ソロでの新作『Love Comes to Me』を聴いていたところだった。

『The Brave and the Bold』ではBPBの音楽的個性は当然わからなかったけれど、『Love Comes to Me』ではフォーク的な音楽性、それも、John Fahey辺りから引き継いだアシッド・フォーク的な音だと言える。少ない音数で呟くように、語るように、時に少しだけ熱が入る歌声。それに寄り添うように、女声のバッキングが絡む。楽曲のクオリティーも高く、一度聴いただけでも耳に残るようなメロディーが多い。そして、音は空気までもパッキングしているという事がよくわかる録音で、この透き通るようでも薄い色のついたような感触は、アイスランドという地で録音されたものだからなのだろうか?









Bonnie 'Prince' Billy 『The Brave and the Bold』